ブログ事始め

思い返してみると、わたしは幼い頃から「ことば」というものが好きだったようだ。

幼少期は近所の図書館に足繁く通い、母が読み聞かせてくれる『ピーターラビット』に抱腹絶倒していた。小学生の頃はもらったそばから国語の教科書を読破するような子供だった。中学に上がると語学学習の面白さに目覚め、競泳のイアン・ソープ選手に英語でファンレターをしたためたこともある。大学時代は言葉のしくみに興味を持ち、言語学というものを(なんとなく)学んだり、大学を(やっとこさ)卒業した後は企業広報としてプレスリリースやメールマガジンを執筆したりもしていた。

社会人として公的な立場で情報発信をする機会はあったけれど、私的な感情や考えを「人に読まれるもの」として発信したことはなかったように思う。高校生の頃から書きたいときだけに書く日記風ノートだけは書き続けているが、とても人様に見せられるような物ではない。「虫歯になって健康の大切さに気づいた」という至極初歩的な教訓が述べられている日があれば、飲み会で酔っぱらった際の愚行が克明に記されているにも関わらず「反省はしていない」と謎に強気な宣言がなされていたり...自分で読み返すことすら恥ずかしい。とんだ阿呆日記である。

そんな阿呆ほとばしる日記の作者でも、書いた文章に「上手い」「面白い」「読んでみたい」といった感想をもらえることがこれまでに幾度かあった。そのときの嬉しさたるや。作文や読書感想文のコンクールでささやかな賞をいただいたこともあったっけ。阿呆日記も、もう少し理性的に文章を整えれば、誰か一人くらいはクスッと笑ってくれるかも。継続は力なりと言うし、コツコツ書き続けていれば、わたしの言葉がわたしの身を助けてくれる日が来るかもしれない。

そういった思いがあって、このたびブログというものを始めてみることにしました。齢三十にして平成ラストイヤー。いい節目ではありませんか。元旦に立てた計ならば、せめて一月中に実行に移したい。という訳でとりあえず、滑り込みのはじめの一歩です。